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時を超える力とループ

-選ぶ子供達と繰り返される世界-

デジモンフロンティアと今までの作品との違いは『選ばれし子供』ではなく、 自分で『選びし子供達』
というテーマになりました。

こちらは、デジモンフロンティアDVD-BOXのブックレッド「Memories of our DIGIMON FRONTIER」にも
そのように記載されていることから、それは確定的な事、だと思います。

しかし、拓也以外の子供達も同じようにスタートしますか?の問いに対して「YES」を選択します。
更に、拓也達以外にもトレイルモンに乗ります。そして その子供達も自分で選んでDWに行くのです。
しかし、最終的にスピリットに選ばれたのは拓也達のみで彼らはスピリットを手にすることはできませんでした。

さて、、他の子供と拓也達に何の違いがあったのでしょう??
当たりのトレイルモンに乗ったのが拓也達だったから・・・としても輝二は単独行動です。
むしろ輝二は特別扱い。。

ここでは、デジモンフロンティアの世界観となぜ拓也達が選ばれたのか??
本当に自分で選んだ結果なのか??を3部構成で考えていきたいと思います。

  • 第1章:   選択の重要性

    選択と考えて1話を見ると実は、トレイルモンに乗るまでに、拓也もいくつもの分岐点があり、
    それを越えてあの駅に着いてます。 チョット見ていきましょう!!
     

    1話目の拓也の軌跡の分岐点


    1.「スタートしますか?しませんか??」
    →もちろんこの場合、「気づかない」「ほっておく」「NOを選択」すれば、 拓也がDWに行くことはありません。

    2.拓也がトラックに轢かれそうになるが辛くも回避する。
    →このシーン後々、22話のフレイモンが拓也を助けていたという事実が発覚します。
    この際、挫折した拓也が、フレイモンとして戻ってこなければ、拓也は重症
    (輝一と同じようにダスクモンへとなる)未来があったのかもしれません。

    3.自由ヶ丘5時45分発渋谷駅に乗るシーン。
    →電車にぎりぎり間に合ったかに見えたが、お金を持ってないため切符を買えない・・普通ならここでゲームオーバー。。
    しかし、券売機がバグって何故か赤い切符が、、まるで誰かが拓也に乗れと言っているようです。
    フレイモンのせい??とも思いましたが、切符のシーンは現れず。
    更に何度か1話の拓也を見失っているようなので、この券売機についてはフレイモンの影響ではないかと思います。

    4.渋谷駅から地下鉄に乗り換えるために閉まるエレベーターに滑り込むシーン。
    →あれもギリギリセーフって感じでした。その後を追っかけてきた輝一は間に合いませんでした。。

    5.最後の選択「乗りますか?乗りませんか??」に対して乗る決意をしてトレイルモンに乗る
    →これも、1話時点での拓也が乗った理由が「乗らなきゃいけないような気がしたから」という事から、
    22話のフレイモン(拓也自身)が乗れ!って言ってやらなければ、
    乗らない未来もあったのかもしれません。

    拓也がアグニモンになるための分岐点がこれだけあったんですね~
    フロンティアは人生の分岐点や選択することを大切にしているようです。


  • 第2章:   必然的に選ばれた者・・

    さて、拓也がデジタルワールドに行くまでには色んな選択がありましたね。
    でも、拓也の場合どの選択も上手くいったのは結構ギリギリでこう見ると拓也がトレイルモンに乗れる可能性って実はかなり低かった様な気もしますよね~ それに比べて、輝二はというと・・

    オファニモンからメールが来るのは同じです。しかし来たメールの内容が拓也とは完全に異なります。

    拓也の方は1度目のメール「17:45の電車で渋谷へ行く指示のメール(17:38頃)」




    2度目のメール「18:00発の地下鉄に乗り換える指示メール(17:54)」 でした。




    しかし輝二の方は最初からこの2つの指示が同時に来てたんです! それもメールが来たのは17:15と拓也よりずっと前に来てました! これ見るとメールは一斉送信されたわけじゃない事が分かりましたね。

    このメールの届く時間態の違いだけなら現在子供達がいる場所からギリギリ18:00に渋谷に着ける時間を逆算して送られていると考えれば、 輝二のメールが届いた時間の早さは特別扱いではありませんが、メール文と
    オファニモンからの言葉は完全に特別扱いと言わざる負えないでしょう・・


    「6時までに渋谷駅に行きなさい
    そして、地下に通じるエレベーターに乗りなさい」




    ですからねぇ~~~~
    拓也の場合は2つ目の指示が渋谷に着く直前で受け取って尚且つ18:00まで残り6分
    テンパるのは当然です。地下のエレベーターを探すしぐさからして拓也は渋谷に詳しい方ではないと
    考えられます。 輝二だって同じ条件であったら18:00に間に合わなかったかもしれませんよね。
    しかし、最初から2つの指示が出ていたので、 これなら迷わず地下へ行くことが出来る確率はぐんっと高まるはずです。 泉・友樹達はどんな内容のメールをいつ受け取ったかは出ていませんが、拓也と輝二だけを見てみると完全に格差が見えます。 そうなると彼は必然的選ばれた人物という可能性がありそうです。

    物語を見ていくと、どの子供達を選んだとしても必ず危機はありますが、その中でも絶体絶命の危機というのがダスクモンの参戦だと思われます。 そして、その危機を打破するためには輝二の存在って結構重要だと感じませんか?

    それまでの悪の4闘士は苦戦をしながらも、何とか逃げることもできましたし、力を合わせれば倒すこともできました。 しかし、ダスクモンだけは特別でした。同じ人型なのに全く歯が立たず、獣型>人型と思っていた 常識を打ち破るダスクモンの圧倒的パワー!!ビーストスピリットの攻撃も痛くもかゆくも無いようで・・

    だってアルダモン達の力と互角なんですよね。。 ダスクモンって・・・更に闇の大陸でチャッカリ地利も味方に付けてたら、そりゃー敵わないよ・・ と真面目に考えると、はっきり言ってダスクモンが輝二の存在により、心を乱していなければ、敗北は決定していました。逃げ切れることもできなかったでしょう・・

    メンバーに輝二がいたから。
    イヤ、ダスクモンが輝一で5闘士のメンバーに弟の輝二がいたから、
    この奇跡的逃走が出来たのです。

    さらに、スサノオモンになるためには、『光と闇を一つにする存在』というのも必須なわけです。
    ここでまたもや、重要なのが、2人が兄弟であるという事。それぞれが、光と闇のスピリットを持つという事なのです。 こう考えると、他のメンバーはともかく、輝一と輝二はこの新たな伝説の十闘士にとって必須の人物だということにもなります。

    だからこそ、オファニモンは特に彼をDWに呼びたかったのかもしれませんね。
    (呼んだ時点では輝一がダスクモンになる運命はまだ決まってないけど??って矛盾は後程解説)

    ちなみに、拓也が2度目のメールを受け取った際、輝二もメールを受け取っていましたよね。
    1度目のメールで全てが書かれていたのなら、送られてくるはずないのですが・・
    そうなるとあのメール文は、渋谷駅の地下エレベーターの案内地図とか、 仮に拓也達がスピリットを手にした理由が『当たりのトレイルモンに乗ったから』とかであれば、 輝二にどの色のトレイルモンに乗ればいいかを指示するメールだったかもしれませんねww

    DWに来た兄弟は彼らだけではないでしょうが、輝一がダスクモンとなる運命が決まった時点で、唯一彼に対抗する手段は輝二しかいないと思われます。 こうして物語を順を追って見ていくと輝二をどうしても呼びたい理由がなんとなく分かりますね。

    ただこれだと拓也(主人公)がハブリのような気もするんですが、実は拓也は(炎の存在)は光と闇を一つにする存在で 実は重要だったりすると最近気づきました。 (-光と闇を一つにするためになぜ炎が必要か??-←そのうちまとめる予定??)


  • 第3章:   閉じた世界の破壊

    さて、分岐とそれぞれのをまとめた所で最初の話に戻り、
    選ばれなかった子供達と拓也達との違いは何か??を考えてみましょう。

    おそらくこの疑問は簡単に言ってしまうと、他の子供達は『スピリットに選ばれなかったため』という結論になってしまうんですよね。一番これがしっくりきちゃったり。。 DWに行くと決めるまでは拓也達の意思で選んではいるが、最終的には 『スピリットに選ばれし子供』という結論になってしまいます。
    なんか、この流れを例えると就職試験みたいな感じにも思えてきちゃってたり 受けるのは自分の意思だけど、数多くの受験者の中から誰を選ぶのかは、企業側(スピリットorオファニモン)って事。

    ただそれでは面白くないのであくまでも『選んだのは拓也達自身』だということで考えていきます。

    実は話の中で、拓也達以外の子供が選ばれなかった理由等は全く解説されていません。
    DWに着いた途端『帰れ』ですから・・

    例えば、スピリットを見つけた5人のみが、次のステージに行けるという試練だったとしたら、 DWに来た時点ではまだ他の子供達にもチャンスがあり、その選ばれなかった者は先着5名に入れなかったから、ということで帰らされた。ならわかるんですけどね・・ 仮に最初から拓也達5人のみを呼び寄せたかったのであれば、逆に他の人間を呼ぶ必要はないですよね。 そう考えるとある理由が浮かんできました。

    このデジモンフロンティアとは・・実は、
    何十回、何千回とあらゆるメンバー、あらゆる子供の組み合わせで物語が 繰り返されていた世界である。

    この世界は既にルーチェモンに支配されている世界で、何度も何度も 『BAD END』の新たなる伝説の十闘士の歴史が繰り返されている閉じた世界なのではないでしょうか?(1話から始まるが何度やってもルーチェモンの支配というBAD END) 山手線の様に、既に終わってしまっているデジモンワールドの歴史というレールを繰り返し繰り返しグルグル回っている。

    だが、その終わってしまっている世界を救おうとしている人物かがいる。(BAD END後の何者かが・・)
    その人物が、トレイルモンを使いこのBAD ENDの未来を変えようとしているのではないでしょうか??

    トレイルモンが過去に行けるのか?については22話で闇のトレイルモンが拓也を第一話の時間へと戻した事。 そして22話ラスト「乗せてくれ!この俺を・・元の場所まで、元の時間まで」という拓也のセリフから闇のトレイルモンに関しては時を超える事が可能であると考えられます。



    何度も繰り返されているならば、ダスクモンがどこかの場面で敵として登場することは決定的です。
    その際輝二が伝説の十闘士に選ばれた時だけ唯一、回避可能であるならば必然的に選ぶ理由にもなりますし、 繰り返されている物語の中では彼らが兄弟だと知ることが出来た機会があったのだと思います。
    だからこそオファニモンは何故か輝二と輝一の秘密(彼らが兄弟であるという事)を知っていて、 輝二がDWに来た時点で「あなたに課せられた謎の全てが解けるでしょう・・」と言えるわけなんですね。
    おそらく輝二をトレイルモンに乗せた時点で、輝一=ダスクモンになる未来は決定的だと思うので、戦う中でいずれはダスクモンと合間見る事になるでしょうし。

    ただ、逆に輝二を呼ばなければ輝一は階段から落ちる事はなかった=ダスクモンのスピリットの適合者は現れない可能性もあり、最大の危機を回避出来たのでは??? とも思うんですが、ここでもう一つ重要なのは、真の敵はルーチェモンであり、ルーチェモンを倒すには『光と闇を一つにしなければならない』という事なんですよね・・ 兄弟で尚且つ光と闇のスピリットの適合者になれ、更に闇のスピリットを真の闇のスピリットとして目覚めさせる。これが出来たのも輝一しか存在しないのだと思います。

    だからオファニモンは輝一が敵になると知っていながらも、あえて輝二を必然的に呼んだのだと・・

    ただ同じ歴史の中(時間が戻る)という事は、全てのDWの人物は今から起こる未来の歴史の記憶が無い状態ですよね。 トレイルモンに乗ってる人物は記憶は残ったまま時間と空間を移動できる。としても、仮に戻った過去でその人物が消滅してしまったら、 過去を変えようと画策する人物いなくなってしまいます。そうなればそれこそ本当のBAD ENDですが、おそらくここで、重要となってくるのがトレイルモンの存在だと思います。

    このトレイルモンは情報を運ぶ物らしく、『デジタルのネット(回線)をトレイルモンの路線に置き換え、それがデータを運ぶことによって構築されている世界』だと 「Memories of our DIGIMON FRONTIER」P7 貝澤さんの文書がありました。 トレイルモンが過去に行ける存在で尚且つ、未来の情報を運べる存在であるとするならば、何通りもの歴史(選択した情報)をその都度トレイルモンに保管させ、 過去に戻った際特定の人物だけ(オファニモン等)に繰り返してきた歴史の記憶を引き継がせることで、新たなる子供と絶対選ばなければいけない子供を選ばせていたのだと思います。

    仮に自分が消滅したとしても、それまでの情報はトレイルモンが保管しており、第三者に情報を引き継ぐことが出来るわけです。

    ちなみにBAD ENDの歴史を保管という点では、ボコモンの本もその一つだったのではないかと思います。 それならばボコモンの本に関しての謎も解決するでしょうし・・(詳しくはボコモンの本にて・・)

    ということで、拓也以外の子供達が何の理由もなく帰されたのは、選んでもこの世界を救う事の出来る選択を出来ない子供達だったから →物語の途中で逃げたり、挫折したり、悪に寝返ったり、降伏したりとか・・

    拓也達が選ばれたのは、あくまでも無数の選択肢のうちの一つであって、特別ではなくその選択がたまたま
    フロンティアのHappy Endに繋がったという考えです。 それならば、フロンティアが選ばれし子供ではなく、『選びし子供である』という事も解決します。

    帰らされた子供達は、伝説の十闘士になっていたとしても、その先の未来で自ら選んでこの世界を救えない選択をしてしまう事になるのですから・・・

    ちなみにそう考えると、可能性として拓也達以外のメンバーでも、新たなる伝説の十闘士伝説が存在したのかもしれませんね。





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